第19回までは「瀬戸内坂越から北前船がもたらしたもの全国版」を再構成したものです。
2016年7月14日
今回は、「食」について東京からです。
加賀出身で石川県の観光大使の道場六三郎氏の日本料理の店、東京銀座の「懷食みちば」で、「北前船寄港地 坂越」の法被で坂越から3人で食事会をしたの2016年2月。
これは、「第30回記念手づくり郷土賞」公開審査に参加した時でした。
銀座では珍しい北前船の法被に女将が挨拶にこられ、
六三郎氏と加賀と北前船の話で盛り上がった。
マネージャー佐々木氏からは、坂越のこの北前船シリーズにコメントを頂きいた。
去年「第17回北前船寄港地フォーラムIN加賀」で、フォーラムの発案者で作家の石川好氏と加賀出身の道場氏が北前船と食について対談があった。
道場氏は日本料理の基本の昆布の「うまみ」でこの昆布なくして「出汁」は生まれなかったと断言され、その昆布を北海道から運んだ北前船の話になった。
料理は器によって更に際立たせ、器もまた料理が盛られることで真価を発揮する、料理と器の一体感が日本料理の真髄であり、石川ならではの数々の伝統工芸があった事が料理に影響 したと対談の中で語っている。
北前船で運ばれて来た豊かな食材と、加賀百万石が育んだ文化が一体になり、加賀の郷土料理として今日まで脈々と受け継がれていたのを知ったフォーラムだった。
その後のレセプションで、道場六三郎氏監修の料理が出され、馴染みのないニシンがとても美味しかったのが印象的だった。
道場氏と名刺交換し、銀座に氏のお店があるのを知り行ってみたいと思いがフォーラムに参加した同じメンバーで実現した。
この11月にニシンで栄えた江差町で実施されるフォーラムでは、どんな出会があるか楽しみだ。( 矢竹考司)
以下は懐食みちばのマネージャー佐々木郁緒氏のコメントです。
(佐々木さんは、新潟市観光文化検定2級をもっておられ観光に関心が高い方です)
私が北前船を知ったのは、新潟市の歴史の勉強をしていた時で、それは新潟市観光文化検定を受験の為でしたがこれがその後につながっていきました。
当時物流の方法が少なかった時代に北前船は大いに活躍されたと思います。
食で上げますと全国各地から北前船によって 運ばれたもので出来た日本料理では欠かせない命のダシです。
北海道では昆布、高知のカツオが大坂で融合し、完成されたダシは壮大な北前船のロマンを感じさせてくれます。
命のダシさえあれば和食の何の料理でも作る事が出来ます。
今回、縁があって坂越のまち並みを創る会の方々に大変お世話になり加賀と東京がテーマという事でコメントさせて頂きました。
銀座の懐食みちば、東京にお越しの際には是非いらしてみて下さい。