鯨研通信500号より(財)日本鯨類研究所

北前船の寄港地と日本100名城巡りから始まった

瀬戸内坂越から北前船がもたらしたもの第27回(室津)

 第27回(室津

 

 坂越の東側に位置する室津は、西側の牛窓と共に、東大寺領兵庫北関から東大寺に税を収めていた時代(1445)から廻船で繁栄し、室津海駅館にはその資料が ある。税の資料としては、世界で2番目に古いといわれる貴重な資料だという兵庫北関入舩納帳の展示もある。





 
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 北前船でも活躍していたのが展示の地図でもわかる。
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 室津も、2019年の北前船寄港地として日本遺産に追加申請するのが、兵庫県世界遺産と日本遺産を新潟市に案内の観光キヤンペーンで知った。

 2017年4月28日、北前船寄港地が日本遺産に登録されると、井戸兵庫県知事は5月2日の神戸新聞兵庫県北前船構想を発表。
5月12日北前船寄港地フォーラムin淡路でも、兵庫県北前船構想を熱く語っていた。

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 2019年兵庫県北前船寄港地が、日本遺産追加認定されれば、井戸知事の構想が実現する事になる
 室津海駅館に、坂越のまち並みを創る会から3人で行ったのが淡路のフォーラム前日の5月11日だった。
 
 室津海駅館の「嶋屋」友の会事務局長の柏山泰訓氏は、室津の歴史やその文化財保護について熱く語っていた。
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 柏山氏の室津への想いは、30年以上にわたる活躍からわかる。
  海駅館には、柏山氏が集めた朝鮮通信使、参勤交代等珍しい品々を展示。f:id:kitamae-bune:20181030102253j:image
 
 室津牛窓等と朝鮮通信使の世界記憶遺産登録にあたっても、柏山さんが釜山にまで行っている。
 
 展示品の中には、全国的にも珍しい羽鰊(ハニシン)があり、柏山氏のバイタリティにみんなで感激。
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 この時、6月の坂越の北前船の歴史講演を柏山さんにお願いした。
 坂越の大避神社での北前船の歴史講座の前日、小豆島土庄町の南堀英二さんとも室津海駅館に行った。
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 対応して頂いたのが柏山氏で、室津の話を詳しくしてくれた。
 
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室津に残る石には、小豆島のものがあるようで南堀さんは、室津でも石の話をしていた。
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 室津の街を歩くと、海岸線沿いに街が発展し「本陣街」に面した旧商家は、裏口が港に接する家屋構造となっていた。
 この時、坂越の町並みとの道路幅の違いを南堀さんが指摘している。
 

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 こうして柏山氏と南堀氏に北前船の講演を大避神社でしていただけた。

 柏山氏の室津北前船の講演は、わかりやすく評判だった。
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 2019年、室津北前船寄港地として追加認定されれば、2017年の坂越での北前船講演が更に広がりなりそうだ。
 
 その後、明楽みゆきさんのfm番組「すすめ北前船」のコーナで室津について語って頂いた。